オーナー松村の趣味部屋です。
Elcamino 4L60E スワップ その②
続きまして小物関係、シフトリンケージです。
オリジナルのリンケージでも加工するなどしてこねくり回せばもしかしたら使えるのかもしれませんが、今回は素直に既製品のお世話になりました。
「KUGEL KOMPONENTS」というショップのなんですが、この製品、両端にネジが切ってあるステンレスロッドとピボットが2つ、それとセレクターレバーが入ってるだけなのに$50もする…
なんですが、実はこのセレクターレバーがキモで、今回これが欲しいために購入したといっても過言ではありません。レバーの取り付け位置を自由にずらせるところがコイツのメリットで、いろんな車種に対応できるような設計となっています。
補足ですが、このクーゲルさんってとこのメーカー、もともとアルミ鈑金の職人さんですよね?
メーカー名見たときついにこんなものも売るようになったのかって感じでしたよ。まぁどうでもいい話ですが…
左 キモなセレクターレバー。今回はこの角度でセットしました。
中 冶具を使って曲げたステンレスロッド やり直しはダサいので一発勝負でキメます。ヘダースやボディ、フレームに干渉しないよう、しかもPARKからLのポジションまで動かしても問題がないことを確認しなければなりません。
右 トランスクーラーのIn、Outライン。フロアトンネルとのクリアランスが狭すぎるため、ボディから出てすぐ90度に曲げ、そこからアルミパイプを用いてあらかじめこんな感じでホースとの接続部分を下までもってきました。こうすれば後の作業性が大幅アップですよね。後で困らないようにする事を念頭に各部製作しています。
次はTCU(トランスミッションコントロールユニット)です
TCIの製品でEZ-TCUといいます。hand-heldを使って手元で設定が替えられ、PCも使わないために車内でセッティングって時でも配線などのわずらわしさがありません。ただ、セッティング要素には限度があって、事細かには変えられないようです。
GM用のユニットASSYの他に、キャブ車に取りつけるためにはリモートスロットルポジションセンサーが必要となります。
基本カプラーオンなので取り付け自体はさほど難しいことはないですが、スロポジのクローズ時とワイドオープン時の位置だしにコツがあり、少々てこずりました。
ハーネスの長さなどを考慮すると本体の取り付け位置はこのあたりで落ち着いたのですが、実はマニュアルをよく読むと「CDIなど、ノイズを発生するものから60cmほど離して取り付けろ」みたいなことが書いてあるんですよね~(涙)
でも固定しちゃったんで、もし今後不具合が起こるようであればその時は潔く引越しすることにします…
こちらがhand-held
一昔前のパワーFCのFCコマンダーみたいなもんですね。
こいつで各セッティングが行えると同時に、TOT(トランスミッションオイルテンプ)、スロットル開度、エンジン回転数、車速、ギヤポジション、ロックアップのON、OFFなどがディスプレイに表示されるので、モニターとしても使えとても便利。セッティングのときだけ接続し、それ以外は外しておけば車内もスッキリです。
僕は以前より、TOTが知りたくて油温計をつけようか迷っていたところだったのでちょうど良かった。純正のセンサーで温度を拾っているため、精度にも期待できます。
さて、すべての取り付けが終わったら、エンジン気筒数、ミッションの種類、タイヤ外径、リングギヤ比などをhand-heldで入力してやり試乗へと出発です。
細かな調整などをしながら数十キロ走りましたが、試乗の段階から好感触。徐々にセッティングを煮詰めた結果、最終的にとってもゴキゲンなelcaminoになりました。
全部書き出すと長くなるので大まかに説明しますが、変速の瞬間のショックもスムーズだし(度合いは調整できます)、TH350の時のコンバーター(2000rpmストール)と違い、今回はノーマルコンバーターなのでスリップが少なくて損失もあまり感じないです。ギヤが1段増えたことによる恩恵もさることながら、そこに持ってきてさらに74kmでオンになるようセットしてあるロックアップが作動すると、80km/h時に1800~1900rpmでクルージングすることができますので、車内も静かで省燃費にも貢献してくれます。
初試乗以降もしばらく乗ってますが特別不具合もでておりません。なので無事に完成したと言いきっちゃいます~!
これでまたひとつ、理想とするスタイルの実現に一歩近づきました。
4L60E自体、今となっては中古でたくさんゴロゴロしてると思うので、このように流用して使う場合などはかなり費用を抑えられると思います。新品ならもっと高出力に対応したハイパフォーマンスミッションなども選べますので用途に応じた選択の幅はかなり広いといえるでしょう。
いずれにせよ、アメリカのアフターパーツは充実しすぎていてメカいじりがしたい人にはうってつけだと思います。車種別にほぼ決まったチューニングメニューしか選べず、それ以上のことをしようとするとワンオフするしかない国産車よりも気軽に楽しめるんではないでしょうか。その一方で、一向にアメ車人口が増えない一番の問題はやはり税金の高さと一部の愛好家にしか受け入れられないアクの強いイメージだからか?
でもそんなスキモノにしか受け入れられない時代だからこそ逆にかっこいいのかなと…
とにかくこれからもコツコツと愛車をいじり続けて行きたいと思いますので、続編に乞うご期待です!
最終的にはもっと大きな排気量のエンジンにし、EFI化が自分的に究極かな~。
さらに欲を言えばツインターボ。どういう内容でそこまで持っていくか今のところプランは決まってませんが、いつか実現するであろうその日まで、じっくり構想を練ながら考えることにします。
~おしまい~